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第269回「学術講演会」

第269回「学術講演会」が7月1日学士会館において124名の聴衆を集めて、以下の2題のテーマで開催されました。

1題目は、理化学研究所 脳科学総合研究センター 上田彩子氏より、『恋される顔のルール−顔や化粧の不思議−』という演題で御講演頂きました。顔は、見る・嗅ぐ・食べる役割を有し、外界とのインターフェースとして機能すると同時に表情・感情・意志を表し、社会とのインターフェースとしても機能している。社会集団が大きくなると、円滑な社会的関係を維持するために顔を見て読み取る能力が重要になる。そのため、人を見るとき、その視線は顔に集中する。笑顔でいる・おなじみになる・興味を示して「恋される顔」になり好印象を相手に与えましょう。リップラインで口角を上げ、丸くチークをしても効果的とのことでした。顔にまつわる身近な疑問について、心理学の観点から、最近の顔研究・メイク効果研究の結果を交えつつ、わかりやすく謎解きをしていただきました。

2題目は、山形大学大学院理工学研究科 准教授 野々村美宗氏より、『手触りの発現メカニズムとそのコントロール』という演題で御講演頂きました。ヒトがモノに触れた時に触覚が発現するメカニズムについて概説頂きました。皮膚には4種類の触覚受容器があり、それぞれの刺激の情報が組み合わされており、運動野も関係しているために難しいとのことでした。世界で初めて野々村先生の研究グループが解明された、触覚による水認識のメカニズムについてお話があり、水の手触りの特徴は、塗布時に感じられる「キュキュッと感」であり、これは摩擦抵抗の変動周期によるもので、6.6Gもの加速度の刺激が加わっているとのことでした。また、各種濃度の増粘剤水溶液を触った時の手触りの評価について、毛髪の手触りの評価についてもご紹介もあり、使用感を重要視する我々化粧品業界にとって、非常に興味深い貴重なご講演でした。
(学術部会A)
  • 講演会会場風景
  • 上田先生の講演風景
  • 野々村先生の講演風景