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ASCS Conference 2025 Manila 参加旅行団
ASCS Conference 2025 マニラ大会 レポート
2025年6月4日から6日にかけて、フィリピン・マニラにて開催された、第17回ASCS Conferenceに参加いたしましたので、その様子をレポートいたします。
・フィリピン訪問と旅行団
安全で円滑な旅程と業界内の交流を目的に、吉田会長を団長とする参加旅行団(6月2日~7日)が結成されました。さらに今大会は、ASCSと同時開催で美容・パーソナルケアの国際見本市である’Cosmobeauté Philippine 2025’が開催され、多様な文化の影響を受けながら急速に発展を遂げるアジア化粧品市場を視察する良い機会にもなりました。羽田空港を出発し約5時間のフライトの後、雨季の始まりを感じさせる気候にフィリピンに到着したことを実感し、六日間にわたる充実した旅程が始まりました。
・マニラ市内視察 ―サン・アウグスチン教会―
市内視察では、16世紀末の建立後戦火や地震を乗り越えたフィリピン最古の石造教会であり、世界遺産となっているサン・アウグスチン教会を訪れました。静寂に包まれた空間の中で、スペイン統治時代のバロック様式の建築美と、繊細な立体彫刻のように描かれた美しい天井画を見つめながら、長年地域に根付いてきた信仰の深さに感銘を受けました。
・マニラ市内観察 ―モール視察―
マニラの高級エリアとして知られるマカティ地区を訪れ、活気ある都市型モール’Glorietta’と、高級感のある落ち着いた雰囲気の’Greenbelt’内の化粧品店を視察しました。人にも自然にも優しいブランドを目指す、フィリピン発のナチュラルコスメブランド’Human Nature’の店内には、女性だけでなく、男性、ベビー、さらにはペット用まで様々なアイテムがそろっており、Vitamin Cなどのアクティブ成分や、ココナッツオイルなどの素材を配合したスキンケア品、日焼け止め、シャンプーなどが人気のラインナップとのことでした。また、環境負荷を減らす取り組みとして、店内にはレフィルディスペンサーも設置されており、フィリピン市場においてもサステナビリティが重要視されていることが伺えました。次に訪れた香水やルームフレグランスを取り扱う専門店’Scentsmith’では、ラベンダー、ベルガモットなど、ナチュラルで落ち着いた香調をメインとした20種類以上の香水がディスプレイされており、多くの参加者が香りを楽しみながら、お気に入りの一本を探す姿が印象的でした。短い滞在ではありましたが、マカティの洗練された都市空間と、地元ブランドの魅力に触れる貴重なひとときとなりました。
・大会について
基調講演9題、口頭発表28題、ポスター発表53題と、前回のゴア大会からさらに発表数が増え、充実した内容となっておりました。初日は基調講演が行われ、講演開始に先立ち、ASCS Chairとして国際委員長の松本俊亮氏(株式会社マツモト交商)からのメッセージに続き、江連智暢先生(株式会社資生堂)、Jin-Ho Chung先生(ソウル大学病院)による最新の皮膚科学研究に関するご講演をはじめ、AI、Microbiome、Eco-friendlyなど多様なトピックに関する講演が行われ、フィリピン化粧品技術者会(PSCS)のご尽力により最先端の技術領域に関する知識を深めることができ大変勉強になりました。2日目の口頭発表は、舞台が美しいライティングに彩られ、プレゼンの素晴らしさを引き立てる会場となっておりました。各セッション終了後には、発表者全員を対象としたQ&Aタイムが設けられ、全発表者に質問が行き渡るよう配慮がなされていました。また、発表者には額装された発表証明書が授与され、良い記念になったのではないかと思います。ポスター発表は1日目・2日目両日とも昼食会場に隣接するスペースに掲示され、活発な議論が行われておりました。ポスターの掲示は大会開始前に事務局が実施し、発表者の負担軽減とスムーズな進行となるよう配慮されており、終始リラックスした雰囲気の中で有意義な意見交換が行われていた点が印象的でした。
・Gala PartyおよびAward Ceremony
大会2日目の夜には、充実した今大会の締め括りとしてGala パーティーが華やかな雰囲気のOkada Manilaにて行われました。これまで活発な議論を交わしてきた発表者の皆様方が同じ円卓を囲んで親睦を深めながら、有意義かつ楽しいひとときを過ごされていました。パーティーでは、フィリピンの伝統舞踊が披露され、その後参加者も自然と踊りの輪に加わり、会場全体が一体感に包まれ賑やかな雰囲気となりました。続いて行われた表彰式(Award Ceremony)では、Best Podium Presentationに株式会社資生堂の飛田亮三氏が、Best Poster Presentationに株式会社ミルボンの伊藤廉氏が選出され、盛大な拍手とともに称えられました。また、一丸ファルコス株式会社のArunasiri IDDAMALGODA氏に大会運営に対して功労賞が授与されました。
・おわりに
ASCSマニラ大会への参加は、学術的にも文化的にも多くの学びがあり、有意義な経験となりました。各国の最新の研究成果に触れ、多様な視点からの発表や意見交換を通じて、多くの学びと刺激を得ることができました。チームジャパンとして交流させていただいた参加者の皆様、そして旅行団の運営にご尽力いただいた国際委員の皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
2025年6月4日から6日にかけて、フィリピン・マニラにて開催された、第17回ASCS Conferenceに参加いたしましたので、その様子をレポートいたします。
・フィリピン訪問と旅行団
安全で円滑な旅程と業界内の交流を目的に、吉田会長を団長とする参加旅行団(6月2日~7日)が結成されました。さらに今大会は、ASCSと同時開催で美容・パーソナルケアの国際見本市である’Cosmobeauté Philippine 2025’が開催され、多様な文化の影響を受けながら急速に発展を遂げるアジア化粧品市場を視察する良い機会にもなりました。羽田空港を出発し約5時間のフライトの後、雨季の始まりを感じさせる気候にフィリピンに到着したことを実感し、六日間にわたる充実した旅程が始まりました。
・マニラ市内視察 ―サン・アウグスチン教会―
市内視察では、16世紀末の建立後戦火や地震を乗り越えたフィリピン最古の石造教会であり、世界遺産となっているサン・アウグスチン教会を訪れました。静寂に包まれた空間の中で、スペイン統治時代のバロック様式の建築美と、繊細な立体彫刻のように描かれた美しい天井画を見つめながら、長年地域に根付いてきた信仰の深さに感銘を受けました。
・マニラ市内観察 ―モール視察―
マニラの高級エリアとして知られるマカティ地区を訪れ、活気ある都市型モール’Glorietta’と、高級感のある落ち着いた雰囲気の’Greenbelt’内の化粧品店を視察しました。人にも自然にも優しいブランドを目指す、フィリピン発のナチュラルコスメブランド’Human Nature’の店内には、女性だけでなく、男性、ベビー、さらにはペット用まで様々なアイテムがそろっており、Vitamin Cなどのアクティブ成分や、ココナッツオイルなどの素材を配合したスキンケア品、日焼け止め、シャンプーなどが人気のラインナップとのことでした。また、環境負荷を減らす取り組みとして、店内にはレフィルディスペンサーも設置されており、フィリピン市場においてもサステナビリティが重要視されていることが伺えました。次に訪れた香水やルームフレグランスを取り扱う専門店’Scentsmith’では、ラベンダー、ベルガモットなど、ナチュラルで落ち着いた香調をメインとした20種類以上の香水がディスプレイされており、多くの参加者が香りを楽しみながら、お気に入りの一本を探す姿が印象的でした。短い滞在ではありましたが、マカティの洗練された都市空間と、地元ブランドの魅力に触れる貴重なひとときとなりました。
・大会について
基調講演9題、口頭発表28題、ポスター発表53題と、前回のゴア大会からさらに発表数が増え、充実した内容となっておりました。初日は基調講演が行われ、講演開始に先立ち、ASCS Chairとして国際委員長の松本俊亮氏(株式会社マツモト交商)からのメッセージに続き、江連智暢先生(株式会社資生堂)、Jin-Ho Chung先生(ソウル大学病院)による最新の皮膚科学研究に関するご講演をはじめ、AI、Microbiome、Eco-friendlyなど多様なトピックに関する講演が行われ、フィリピン化粧品技術者会(PSCS)のご尽力により最先端の技術領域に関する知識を深めることができ大変勉強になりました。2日目の口頭発表は、舞台が美しいライティングに彩られ、プレゼンの素晴らしさを引き立てる会場となっておりました。各セッション終了後には、発表者全員を対象としたQ&Aタイムが設けられ、全発表者に質問が行き渡るよう配慮がなされていました。また、発表者には額装された発表証明書が授与され、良い記念になったのではないかと思います。ポスター発表は1日目・2日目両日とも昼食会場に隣接するスペースに掲示され、活発な議論が行われておりました。ポスターの掲示は大会開始前に事務局が実施し、発表者の負担軽減とスムーズな進行となるよう配慮されており、終始リラックスした雰囲気の中で有意義な意見交換が行われていた点が印象的でした。
・Gala PartyおよびAward Ceremony
大会2日目の夜には、充実した今大会の締め括りとしてGala パーティーが華やかな雰囲気のOkada Manilaにて行われました。これまで活発な議論を交わしてきた発表者の皆様方が同じ円卓を囲んで親睦を深めながら、有意義かつ楽しいひとときを過ごされていました。パーティーでは、フィリピンの伝統舞踊が披露され、その後参加者も自然と踊りの輪に加わり、会場全体が一体感に包まれ賑やかな雰囲気となりました。続いて行われた表彰式(Award Ceremony)では、Best Podium Presentationに株式会社資生堂の飛田亮三氏が、Best Poster Presentationに株式会社ミルボンの伊藤廉氏が選出され、盛大な拍手とともに称えられました。また、一丸ファルコス株式会社のArunasiri IDDAMALGODA氏に大会運営に対して功労賞が授与されました。
・おわりに
ASCSマニラ大会への参加は、学術的にも文化的にも多くの学びがあり、有意義な経験となりました。各国の最新の研究成果に触れ、多様な視点からの発表や意見交換を通じて、多くの学びと刺激を得ることができました。チームジャパンとして交流させていただいた参加者の皆様、そして旅行団の運営にご尽力いただいた国際委員の皆様に、この場を借りて心より御礼申し上げます。
柿沢英美、大塚千恵(株式会社コーセー)