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第10回「勉強会」

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日本化粧品技術者会大阪支部 第10回勉強会の活動の活動報告をさせていただきます。

今回の勉強会は、『 高齢化社会に向けて 』というテーマのもと、メークアップの価値創造と製剤(ファンデーション・フェイスメイク)およびその素材(表面処理顔料粉体技術)開発の考え方について、より一層、知識を深めて頂くことを目的にワークショップおよび情報交流会を三名の招待演者の方々と共に実施しました。かづき氏の化粧によるQOL指標による有用性証明や実際のリハビリメイク実演では参加者の強い関心を集めておられました。無類井氏の肌とファンデーションの関係において肌状態、肌質および肌光学特性を十分に理解することが重要な要素になっているお話は示唆に富んだものでした。また、田中氏の顔料粉体の表面処理技術について総括的に解説していただき、処方開発における問題解決の一つとして意義のあるワークショップ内容を提供していただきました。大阪支部勉強会では若手研究者、開発者の育成プログラムとして、今後もこの会を役立てていたければ幸いです。


                             内容

開催日、時間、場所:平成20年3月26日(水) 
大阪薬業年金会館(地下鉄谷町線 谷町6丁目)
ワークショップ:3Fホール PM1:30〜PM5:35
情報交流会:401・402室  PM5:45〜PM7:00

イベントタイトル:
日本化粧品技術者会大阪支部 第10回勉強会『 高齢化社会に向けて 』

参加者数:114名

ワークショップ 講演者、演題、略歴:

○ フェイシャルセラピスト 歯学博士 かづき れいこ氏
  「顔と心と体について」

○ 日本光研工業株式会社 開発センター 技術顧問 無類井 行男 氏
 「女性の肌状態とメーキャップの仕上がり効果」
*1参考資料 無類井行男氏のご講演要旨

○ 大東化成工業株式会社 常務取締役 研究開発・製造担当 田中 巧 氏
  「表面処理顔料粉体の機能性とそのメークアップ化粧料への応用とポイントメークアップ化粧料について」
*2参考資料 田中巧氏ご講演要旨


*1参考資料 無類井行男氏のご講演要旨
 化粧品は科学技術や生活環境の発展に伴ってヒトの生活の中で重要な分野を開いてきている。
 ヒトの寿命も伸び、日本でも高齢化社会となっている現在、より若々しくありたいとの要望は化粧品開発の最大のテーマにもなっている。メーキャップ化粧品は加齢に伴う皮膚の変化の機序に関わる直接的な効果はないが、外見的・心理的な面で大きな効果を有している。化粧の効果に関わる基本的な肌状態について形態的な要因・色彩的な要因の2点から仕上がりへの効果をアプローチしてみた。特に肌の形態としてのきめ・毛 穴への対応、色彩として肌色分析、くすみ対応を中心にまとめ、基本的な考え方、素材について私見を報告します。

*2参考資料 田中巧氏ご講演要旨

 メークアップ化粧料に利用される顔料粉体は着色材料として、また、化粧料の構造を形成する上で非常に重要な役割を果たしている。しかし、これらの主となる無機酸化物粉体はその表面の親水性である特徴により、あるいは、その高い活性により、油への分散性がよくなかったり、耐水性に劣ったりという問題があった。
 これらを解決するために、あるいはまた、その感触を整えるという意味で、顔料粉体の表面処理はメークアップ化粧料に非常に有効な技術である。これらの表面処理顔料粉体技術の応用、ポイントメーク化粧料の原料などについて講演します。
 

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