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第248回「学術講演会」

  • 第248回「学術講演会」会場風景
  • 1題目:古塩氏の講演風景
  • 2題目:濱口氏の講演風景
第248回「学術講演会」が11月10日アルカディア市ヶ谷にて2題のテーマで開催されました。
1題目は(株)吉野工業所・研究室長の古塩氏より、「化粧品・トイレタリー用、プラスチック容器の現状と事例について」という演題でご講演頂きました。
吉野工業所の概要を説明頂き、主なプラスチック容器の種類と物性、ボトルの成型方法といった基礎的な内容から、最近市場で注目されている機能性ボトル(外層と内層の二重構造になったデラミボトルや各種の詰め替え容器、樹脂量を減量化した省資源対応ボトルなど)に対する、製法や技術的な特徴などを解説して頂きました。
また中味組成とのインターラクションに対する考察や、これから発展するであろうバイオマス原料についての展望など大変興味深いお話しをいただきました。容器材料に関しては、網羅的に解説頂く機会もあまりなく、今回は化粧品技術者にとって有意義な内容であったと思います。
2題目は、東京大学大学院工学系研究科社会連携講座の濱口哲也特任教授より「リスクマネジメントのための失敗学」という演題でご講演いただきました。
昨今の日本で起こった様々な防止できたはずの企業不祥事や大事故に関して、具体的失敗事例を交えながら、マニュアル化の弊害や組織分業の現実について問題提起をされました。
創造的な仕事に挑戦する時に失敗はつきものであり、そこから学ぶことにより再発防止だけでなく未然防止に繋がる。失敗の原因を考え、失敗情報を知識化することが重要であり、失敗の原因を考える際には、上位概念でその原因を考え、仮想演習することの重要性をお話いただきました。
講演の最後に、「想定内は強い!大失敗を未然に発明する優秀な発明者になってください」とのメッセージを頂きました。
今回ご講演いただきました「失敗学」や失敗学を発展させた「創造学」に関して、「皆様からの要望があれば喜んで講演します」とのコメントを濱口先生よりいただいております。当日配布しましたレジメに記載されたメールアドレス宛にご連絡をお願いいたします。