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平成21年度・第61回「東京支部総会」

  • 【講演会】加藤氏の講演風景①
  • 【講演会】加藤氏の講演風景②
  • 東京支部総会風景
参加者:講演会(289名)総会(266名)

【講演会レポート】
4月23日 東京支部総会に先立ち、「中国人の美意識」について 明治大学法学部教授 加藤 徹先生にご講演いただいた。
加藤教授は、東京都生まれの中国文学研究者、小説家。東京大学文学部中文科、東京大学大学院(中国文学専攻)卒業。学生時代の1990年から1991年の間、北京大学に留学され中国に精通されている。出版書籍も「貝と羊の中国人」「漢文の素養」「京劇」等、多数に及ぶ。
 今回は、中国人と日本人は同じ東洋人ではあるが、その美意識はかなり異なるところがあるという内容。ここでいう美意識は、芸術やファッションはもちろん、中国人の思想法や無意識的な行動様式も含んでいる。近年、中国の経済発展にともない、日本人が中国人と接触する機会が増えているが、日本人が、中国人のさりげない態度に「おや?」と感ずることも多いはず。 たとえば、喧嘩をするとき、日本人は不和を恥じる感覚もあり、なるべく内部で穏便に済ませようとする傾向がある。逆に中国人は世間に大声で相手の理不尽を訴え、野次馬や世論を見方にひきつけようとする。このようなことは、企業間のトラブルや外交関係でも同じで、中国人は内部の話しあいで済む話しでも、わざと大げさに世間に訴えようとする傾向がある。京劇を例に、化粧法、演技、ドラマの人間関係をスライド、先生の歌を飛び出し、非常にわかりやすく紹介していただいた。
中国人の美意識がいかに日本人と異なるか。その美意識にはそれなりの歴史と文化から育んだ合理性が存在する。中国人の美意識を理解すれば、彼らとの交渉の上でも役に立つ。参加者にとっては、表面的にしか見えなかった近くて遠い中国人を理解できたひとときであったのではないだろうか。 (学術部会A)

【総会レポート】
総会参加者(266名)委任状提出者(295名)合計561名で会員(1067名)の1/3以上の出席があり総会成立。
総会承認事項である「2008年度の決算」「2009年度事業計画及び予算」「2009年度役員」について承認されました。
(詳細は後日会員宛に記録送付予定)