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2014年度「研修会」

  • SACLAの見学
  • パナソニックエコテクノロジーセンター見学
  • 放射光科学総合センターでの概要説明
  • X線自由電子レーザー施設 SACLA
  • 懇親会
2014年度大阪支部研修会を9月19日〜20日で開催しました。今回総勢79名と前回と比べ人数が減少しましたが、幅広い世代の方々にご参加を戴きました。

新大阪をバス2台分乗し出発、まず1つ目の視察先である、『パナソニックエコテクノロジーセンター(PETEC)』を見学。同センターは主に西日本を中心としたリサイクル拠点として2001年から操業開始。『商品から商品へ』をキーワードに使用済みのテレビや主に白物家電と言われる冷蔵庫、洗濯機、エアコン製品をガラスや鉄・銅・アルミなどの金属素材やプラスティック等の資源を独自の技術で高効率、高純度で分別回収し、そのリサイクル素材を新しいエアコンや洗濯機の台枠、冷蔵庫の底板など素材の一部として再利用し、また公園のイスや文房具等にも活用されています。解体現場は人による手際の良い分解作業と、それ以外は機械的な分解とに別れており、特に監視カメラからの映像で分別された冷蔵庫や洗濯機の枠が大型のミキサーで瞬時に粉々になる様は迫力(むしろ恐怖)がありました。

午後からは2つ目の視察先である『理化学研究所・放射光科学総合センター『SPring-8、SACLA』を見学。この施設は甲子園球場の36個分の敷地面積を誇り、世界最高性能の放射光を発生させることが出来る研究施設として1997年10月から共同利用が開始されました(この施設は5年前に研修会の見学先として一度訪問)。『21世紀は光の時代』と言われ放射光の特性を生かし、”見えないものが見えるナノサイズの研究”が行なわれ、世界で他2か所(アメリカ、フランス)計3か所有り、日本は最大規模とのことです。SPring-8と言われる外周1.4kmリング状の施設や直線1kmのSACLAビームライン他、とにかく広大で施設間をバスで移動しなくてはならず2班に分かれ見学を行いました。研究分野は主に『人体分野』ではタンパク質の構造解析他、『環境分野』では植物を利用した土壌(浄化)メカニズムの解析他、『自動車分野』では高性能電池素材他の構造解析、『地球』では地球深部、隕石宇宙塵等の物質の構造解析等、様々で各分野のメーカーや大学から研究者で約250名が利用し研究を続けています。我々の化粧品分野では皮膚の角質層、毛髪等の分野でそのメカニズムの解明に役立っていました。今後、『SPring-8、SACLA』は今までは別々であったが併用出来る様になり、SPring-8だけでは見られなかった『物質が壊れるメカニズム』などSACLAとの相乗効果で検証が可能となりました。更にあらゆる分野で解析が飛躍的に進展することを期待したいと思います。

見学後は須磨温泉 『寿楼』へ移動し、会員相互の懇親を深めることが出来ました。翌朝は、現地解散で、各自ホテルでごゆっくりされたり、近くの須磨寺を参拝されたりし、無事に帰路につかれました。来年の研修会には多数の方々のご参加を是非お待ち申し上げております。

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