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第81回「SCCJ 研究討論会」および「IFSCC 2017ソウル中間大会・国内報告会」

  • 最優秀発表賞 受賞者
  • 活発な討議がなされたIFSCC国内報告会
  • 多分野にわたる演題が28題
  • 和やかな交流もSCCJの魅力のひとつ
第81回SCCJ研究討論会レポート
2017年11月29日、東京「きゅりあん」にて開催されたSCCJ研究討論会へ参加しました。今回は、先日ソウルで開催されたIFSCC中間大会の国内報告会も含まれる注目の回です。2年ごとに世界各地で開催されるIFSCCですが、SCCJでは毎回国内報告会が実施されています。海外出張が難しい方にとって、国内報告会は世界へ発信された最先端の研究に触れる絶好の機会です。なによりも日本語でOKという気軽さが個人的には一番うれしかったりします!

そんな注目のIFSCCソウル大会の国内報告が29題に加え、今回の研究討論会は一般演題(口頭発表)がなんと28題もあるというボリューム満載の特別な回となりました。参加者も過去最大規模の482名に達し、当日受付の長い列がいつまでも途切れることがありませんでした。発表内容も多岐にわたり、処方に関わる基材、新しい評価法につながる皮膚解析、生化学的作用による皮膚改善素材など盛りだくさん。多くの技術者が集まるSCCJですが、各々業務内容は異なります。しかし、この豊富な演題の中には必ず身近なものがあったことでしょう。

本会は学術交流向上のため一般の学会とは少し違う試みが行われています。発表時間内で議論できなかったことは、夕方からのQ&Aコーナー(ポスター発表形式)にて演者と直接会話することができました。その後、一般演題の中から最優秀発表賞が授与されました。今回は同票により、勝山さん(資生堂)の「シニアの光学特性に基づく新しい肌色調整法の開発」、溝口さん(花王)の「角層高浸透を実現する疑似セラミド液晶化製剤の開発」の2名に贈られました。どちらも長年の研究に裏付けられた画期的な発表であり、次世代の化粧品へ応用されていくのだと思うと楽しみになります。

分刻みのスケジュールの中、演者や座長の先生方のスムーズな進行のおかげでほぼ遅延なく終えることができました。それもそのはず、舞台の裏では学術委員をはじめとする多くの関係スタッフが奔走していました。本当にお疲れ様でした。そしてその陰の努力は、参加者の皆さんの満足・笑顔によって報われているのだと思います。

個人的なことではありますが、今回の参加で数年ぶりにお会いできた方がたくさんいらっしゃいました。「お久しぶりです」と気軽に声かけあえるのもSCCJならではの魅力です!

SCCJ広報委員 田中清隆/一丸ファルコス(株)
 

本開催への参加は482名もの皆様にご参加を頂きました。
発表数は研究討論会28報およびIFSCC 2017 Seoul中間大会・国内報告会29報となり、大変充実した開催となりました。

【第6回・最優秀発表賞】
第6回目となる「優秀発表賞」の授与が行われ、以下お二人の方が受賞されました。
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 「シニアの光学特性に基づく新しい肌色調整法の開発」
Deevelopment of Skin Color Adjusting Method Based on Optical Properties of Senior Skin
○勝山 智祐,蛭間 卓也
株式会社資生堂 グローバルイノベーションセンター
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「角層高浸透を実現する擬似セラミド液晶化製剤の開発」
Development of liquid crystal product of Pseudo-ceramide for high intradermal penetration
○溝口圭衣子*1,岸本裕子*1,山本弓子*1,池田玲子*2,片山靖*1,岡本昌幸*2,山室穂高*1
*1 花王株式会社 スキンケア研究所
*2 花王株式会社 解析科学研究所
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