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第212回講演会 【西日本支部】

  • 生田 和良先生の講義
  • 講演後も大盛況だった Web での質疑応答
  • 睡眠学に関する軽快な講義
  • 宮崎 総一郎先生の講義

2021年9月29日(水)
第212回講演会 取材レポート

【講演-1】
『新型コロナウイルスの感染拡大から抑制、そしてポストコロナへ』という演題で、大阪大学招聘教授の生田和良先生による講義を受講しました。日本では第5波の脅威が収束を迎えつつあった9月末、私にとってもタイムリーで興味深いテーマでした。テレビのニュースやネットなどあらゆるメディアで毎日のように取り上げられ情報が錯綜する今、専門の先生をお招きしての「確かな情報」が聴講できる機会はとても貴重と感じました。
コロナウイルスという専門的なテーマながら、絵や図で分かりやすくウイルス感染症の基礎知識としてウイルスの種類や構造、感染の仕組み等の理解を深めた後、話は次第に私達が直面する生活に密接した話へ。毎日ニュースで取り上げられる最新の感染状況、ワクチン、変異株、マスク、消毒など切っても切り離せないコロナ禍での情報について、自分が見聞きしている情報とも照らし合わせながら夢中で聴いていました。
特に印象深かったのが「空気感染」という言葉。「接触感染」と「飛沫感染」が日本では大々的に取り上げられ、「エアロゾル感染」という少し分かりにくい言葉が歩き、直球ストレートで意味が通じる「空気感染」という言葉が使われてこなかったことで「換気の重要性」が伝わりにくくなっているとのことでした。
毎日のように耳に入る情報の中でも、重要な情報が何か?仕事や日常生活においても気付きの部分をこの講義を通して感じました。そしてまだ続くだろうコロナ禍での生活にとってもプラスになるようなタイムリーで確かな情報の講義を聴講できたことを大変有意義に感じた講演会でした。

(東洋ビューティ株式会社 清水徹)



【講演-2】
『化粧品技術者のためのポジティブ睡眠学』という演題で、医師でもある中部大学の宮崎総一郎先生の睡眠に関する講義を受講しました。講義はなんと7分間の「お昼寝」から始まりました。15時までに深すぎない短時間の昼寝を取り入れることで、午後の業務効率の向上に限らず、小学生では体調不良や怪我が少なくなるとのことでした。日本人は慢性的な睡眠不足による睡眠負債が大きく、諸外国と比べると睡眠負債による経済損失も認められるとのことでした。一方、睡眠不足を解消することで、生活習慣病の改善にも繋がるとのこと。私自身、20歳代の頃と比べると長く寝るようになったのですが、睡眠で疲れが取れていないと実感することがたびたびあります。講義で先生が紹介されていた「不眠度テスト」と「睡眠不足テスト」を行うと、睡眠不足であることがわかりました。
午後の眠気を感じる時間帯にもかかわらず、最初のお昼寝と先生の軽快な講義に引き込まれました。講義で先生は「あと30分長く寝ましょう」とたびたびおっしゃっていました。また、スマホ画面やPC画面の悪影響、快適な目覚めに欠かせない日光についてお話くださいました。質の良い睡眠をとることは、自分自身の肌の調子が良くなることにも繋がりますし、延いてはより良い化粧品の開発に繋がることを実感しました。睡眠の質を上げるコツをたくさん学びましたので、さっそく取り入れたいと思いました。
コロナ禍、対面でのセミナーの開催が実現できない中、趣向を凝らしたテーマで講演会を企画くださった部会の皆様にお礼申し上げます。

(株式会社マンダム 久加 亜由美)