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第262回「学術講演会」のご案内

  • 会場全体風景
  • 越野講師の講演
  • 並木講師の講演
第262回「学術講演会」が3月7日学士会館で、約140名の聴衆が集まり、以下の2題のテーマで開催されました。

1題目は、マーケティング関連で、大阪ガスグループ (株)エルネット 行動観察推進部長 越野孝史氏より、『「事実」起点の潜在ニーズ・リスク・スキル抽出手法「行動観察」とは?』という演題で、新しい商品の芽や商品・サービスの改善につながるようなヒントを効果的に発見する手法について御講演頂きました。
1)行動観察とは 2)行動観察技術開発の背景 3)行動観察の実際 4)事例の紹介 5)結果の活用 の順に、特に行動観察の見方については、約400件の実績の中から事例を基に、観察の方法や注意点について詳しくご説明くださいました。普段なら見過ごしてしまうようなお客様の何気ないリアルな行動を科学的手法に基づいて観察・分析すると、消費者が抱えている言語化されていない「気付き」が見えてくるとのことです。また、新商品開発や商品改良には直観も大切で、行動観察の結果と組み合わせて結論を出すことが重要とのことでした。今後の商品開発・商品改良の手法の一つとして有用な講演でした。

2題目は、JAXA宇宙教育センターの並木道義先生に「7年間におよぶ小惑星探査機「はやぶさ」の軌跡、これからの科学観測」という演題でご講演いただきました。このプロジェクトの発端はアメリカ、目的地である小惑星「イトカワ」に到達するまでに遭遇した数々のトラブル、「はやぶさ」回収までの道のりについて多くの裏話を交えてお話いただきました。特に、「はやぶさ」が搭載していたプログラムを地球からコントロールして、そのプログラム自体が自律航行できるように、プログラム自体がプログラムチェック、修正を行うなどSF映画の中の世界と思っていたことが、既に実現化されていることに驚きと日本の技術の高さを実感させられました。また、これからの宇宙観測のお話の中では、2014年「はやぶさ2」、その後の「はやぶさMK2」と今後の探査機の打ち上げと目的についてお話いただき、生命の起源が解明される日も近いのではとワクワクした気持ちなった講演でした。 (学術部会A)