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第20回「勉強会 ワークショップ」

EUの化粧品規制による、動物実験の禁止により化粧品・医薬部外品の安全性を取り巻く環境は、大きく変化しています。また、即時型コムギアレルギー、美白成分含有化粧品による皮膚障害と、化粧品・医薬部外品の健康被害が社会的に大きな問題となっています。化粧品・医薬部外品の安全性が注目されている中、今回の勉協会では『これから化粧品の安全性をどう考えていくか』をテーマに、松永先生からは医療現場から見た現状をご報告して頂き、化粧品・医薬部外品の安全性についてご提案頂きました。一方、小島先生からは動物実験代替法の国内外の動向について、詳しくお話をして頂きました。さらに、両先生と勉強会委員によるパネルディスカッションを行い、参加者の皆様の理解をさらに深めることができたと思われます。


講演1 「動物実験代替法の国内外の動向と化粧品・医薬部外品の規制」 
演者 小島 肇 先生 / 国立医薬品食品衛生研究所薬理部 
 国内外における動物実験代替法のガイドライン化の動向や開発中の代替法についてご説明いただいた。さらに、化粧品や医薬部外品の規制における代替法の位置付けについても概説いただいた。

講演2 「化粧品・医薬部外品の安全性〜医療現場から見た現状と提案」
演者 松永 佳世子 先生 / 藤田保健衛生大学医学部皮膚科学講座教授  
 いま、化粧品・医薬部外品の健康被害が社会的に大きな問題となっている。その一つは、旧茶のしずく石鹸による即時型コムギアレルギーであり、他の一つは、美白成分ロドデノール含有化粧品による白斑や黒皮症を伴う皮膚障害である。これら2つの事例の学会特別委員長として、実態の把握、原因調査、発症機序の解明などを行われている立場から、化粧品を作り販売する現場へ、医療現場から見た現状を報告いただき、安全性についてご提案いただいた。


パネルディスカッション
化粧品の安全性について、国内における代替法開発の第一人者である小島先生と臨床医の第一人者である松永先生の両先生に勉強会委員を加えた計6名によるクロストークで活発な討論が行われました。特に関心の高かったロドデノールの問題についても松永先生から最新の情報をご提供いただき理解が深まったと思われます。