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第202回「講演会」

平成27年8月31日(月)に大阪薬業年金会館において、一般財団法人バイオイダストリー協会 先端技術・開発部秋元健吾部長をお招きし、『酒類食品業界における知的財産環境の変化』と題して、第202回大阪支部講演会が開催されました。講演では、知的財産権の基本的な説明から、ご出身であるサントリーグループでの知財活動、具体的な事例紹介を交えての知財マインドの重要性などについてご講演頂き、45名の参加者は熱心に耳を傾けました。

講演の内容としては、知的財産権の機能や権利の種類について、また、知的財産権は法的な保護のもとで競争優位や価格決定権を持つことが可能となり企業利益を確保できる、という様々な意義を有していることをご説明されました。また、これらを戦略としていかにうまく使いこなすかが重要であると力説されました。

次に、サントリーグループの概要やその歴史、知的財産の変遷を商品とともに説明され、興味深く聞くことが出来ました。また、昨今の知的財産を取り巻く世界的な環境変化と、サントリー社の知的財産活動の一端をご紹介頂きました。具体的な特許係争の事例として、特許構成要件の解釈の違いを争った「サトウの切り餅事件」を説明され、特許でのひとつの不明瞭な表現によって、最終的には係争に負けることがあることに注意喚起されました。

最後に、自社他社権利の尊重と知財マインドの重要性について講演されました。特許権を侵害した場合の事例、特許権を侵害された場合の事例を詳細に説明され、技術者として、後で困らない為にも他者特許を尊重するとともに、自分の特許を有効に活用するマインドを持つこと、これらを通して知財に敏感になる知財マインドを養うことが大変重要であることを述べられました。

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