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第47回研究会

  • 図 1:交流討論会でGR毎に発表
  • 図 2:清水氏ご講演の様子
第47回研究会参加レポート
 
2020年11月11日、第47回研究会がWEB開催されましたので、参加いたしました。研究会は若手技術者向けとなっており、グループワークが盛り込まれる等毎年趣向を凝らした内容となっています。本年は新型コロナウイルスの影響もあり、初めてWEB上での開催となったため、研究会の特長であるグループワークや同業他社の技術者との交流等はどうなるのだろう?と楽しみな気持ちと一抹の不安を抱いての参加となりました。

今回は「技術の原石の磨き方、魅せ方 –IFSCCアワード経験者からヒントを聞き出そう!-」というテーマで、ニッコールグループ株式会社コスモステクニカルセンターの清水健司氏、資生堂グローバルイノベーションセンターの大澤友氏より、本テーマに基づいたご自身の経験談や考え等についてご講演いただきました。化粧品技術者の偉大な先輩方の経験談や考えをお伺い出来るのは、貴重な経験でとても素晴らしい時間となりました。

清水氏からは技術を磨くために必要な「自分自身の強い意志」「チームワーク」の重要性についてお話をいただいた点が特に印象に残っています。成果を出すためのチーム形成、チーム力を最大化するために自分自身の専門性や強みをどのように成長させるか、技術開発だけでなく全ての仕事で言えることがそこにはありました。

大澤氏からは「限られた時間の中でのGo-Stopの判断」「技術の魅せ方の重要性」について実例を基に分かりやすくお話をいただきました。技術を世に出すため、社内関係者や協業先、お客様、様々な方々に対して、相手に合わせた技術の説明、表現の工夫をなされており、普段から問題に感じていることについて、とても参考になるヒントをいただけました。

2つの講演が終わり、恒例のグループワークが始まります。今回はリモートということもあり、「交流討論会」となりました。一つのテーマに対して自分達なりの答えを導くのではなく、講演を聞いての感想や仕事の悩みをテーマにフリートークが繰り広げられ、とてもアットホームな空気が流れていました。最初は緊張されていた参加者の皆さまも、すぐに笑顔となり、仕事の悩みを打ち明け、相談しあう等、普段はなかなか出来ない他社の技術者の方々との交流をとても楽しんでいました。普段の取材では確認しにくい参加者の皆さまの表情、楽しそうな空気が画面越しに伝わってきました。

当初、不安を抱いていた顔を直接あわせられない状況での人との交流も、ふたを開けてみれば、活発に行われて本当に素晴らしいものでした。先輩の経験談、普段関わることのできない他社技術者との交流は当研究会ならではの貴重な知識・経験を得られる場であると感じました。コロナの収束は不透明な状態が続いていますが、このようにリモートで開催することで、遠方からでも気軽に参加・交流出来る等のメリットもあり、今後はリアルとバーチャルの融合等、様々な可能性の拡充を感じられるような有意義な会でした。

余談ですが、広報委員として準備段階など開催の裏側から参加させて頂きました。初めてのWEB開催に試行錯誤しながらも、明るく議論・行動する主催者の方々の姿は、制限されたリソースで楽しんでいただこうという参加者への愛情を心から感じとることが出来、感動しました。素敵な研究会を開催した企画・運営をされた学術部会Bの皆さまに心から御礼申し上げます。
 
SCCJ広報委員 松嶋 高志(株式会社シーボン)

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