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第284回「学術講演会」

  • 図1:透明なαゲル!?
  • 多岐に渡るサステナビリティ施策が伺えました!
第284回学術講演会 参加レポート

第284回となる学術講演会が2020年12月7~9日に開催されました。こちらは学術講演会では初となるオンライン開催であり、各講演が上記期間中にオンデマンド配信されるという新しい形式が取られました。参加者は自由な時間に講演を視聴できるため、オンラインを活用した柔軟な働き方が進む現代に適した学びの機会となりました。

以下では今回行われた2つの講演を簡単な所感を交えながらご紹介します。

ひとつめは「古くて新しいαゲル製剤」というテーマで、千葉科学大学薬学部 山下裕司先生から、化粧品製剤に欠かせないαゲルについて基礎から最新の研究知見まで幅広くお話しをいただきました。
αゲルの定義や結晶構造などの基礎部分は何となく理解した気になっていたαゲルを正しく捉えなおす機会になり、調製法や評価法といった部分は処方開発者にとっては実用的な学びとなると感じました。さらには「透明なαゲル」といった新たな研究のご紹介もあり、ここでは“白いゲル状のもの”というαゲルの固定観念を壊す驚きがありました。

ふたつめは「ヨーロッパ発グローバル企業のサステナブルの考え方」というテーマで、日本ロレアル(株)リサーチ&イノベーションセンター 原料部 部長の三木崇絵先生から、今や業界を問わず求められるSDGsについて同社の先進的な取り組みをご紹介いただきました。
取り組みは、温室効果ガスの削減などの環境対応からサプライヤーを含めた雇用や賃金を支援する社会対応まで多岐に渡っており、企業のみでなく広くステークホルダーに影響を与えながら持続可能性を高めようとする姿勢が印象的でした。例えば、同社の全ての洗い流し製品に環境的、社会的影響を表示するという施策は、ユーザーの商品選びに影響を与えることで大きな波及性があると感じました。

感染症対策が欠かせず、多様な働き方が進む現在では、今回のようなオンデマンドの学びの機会はますます重要になっていくはずです。一方で数あるオンラインコンテンツから自分は何を選び、何を学んでいくのかの「学びのデザイン」も参加者側には必要になってくると思います。
最後に今回の良い学びをいただいた両先生と企画・準備をいただいた学術部会Aのみなさまに厚く感謝を申し上げます。

SCCJ広報委員 高井 興(株式会社コーセー)