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第161回「技術見学会」

  • 雪印メグミルク㈱千葉工場
  • ㈱ファンケル美健工場内の見学
第161回技術見学会
  数あるSCCJイベントの中でも、最も“思いがけない発見”に出会える活動が技術見学会です。広報の仕事を通じて、新たな発見に出会えることを楽しみに参加しました。
今回は千葉県流山市の㈱ファンケル美健千葉工場、野田市の雪印メグミルク㈱千葉工場を訪問しました。醤油工場で有名なこの街には様々な産業が集積しています。話はそれますが、ここに東京都と世界をつなぐ日本最大級の物流ハブ拠点が開発されているのはご存知でしょうか。開発途中の状況ではありましたが、実に驚くべき巨大なサイズの拠点でした。これが全て稼働することを考えると、、、2020年以降も日本の経済は期待して良いかもしれません。
 さて、㈱ファンケル美健工場では、同業社には見学を遠慮いただく傾向のある化粧品業界の製造工場において、珍しく同業社も含まれる我々の見学会を受入れて下さいます。更には、Q&A時には工場長、責任技術者のお二方が登壇し、専門的な質問に答えて頂く対応をして頂きました。そのようなおもてなしの姿勢に感謝しか言葉が見つかりません。
「どうぞ製造現場にある鏡を見て下さい」案内役の方の声に反応すると、見学通路からは死角になるスペースを見学者に見えるようにするために設置した鏡を示されました。改善活動が生産の効率化だけを追求するのではなく、見学者の視点に立ち少しでも疑問点にお答えする活動にも及ぶのですといった姿勢が誇らしげに見てとれます。製造現場において、全て見て頂くこと。それにより自らを鍛えること。“正直品質”のコーポレートアイデンティティーが製造現場に行き渡っていることを知ることが出来ました。
次に雪印メグミルク㈱工場の見学です。会場入りした我々は最初に1杯の牛乳を頂きました。市販の牛乳と変わらないとのことですが、何故だか、普段よりも甘みを感じ、美味しく感じてしまうのが不思議なところです。身近に牛乳の味が不得手な子供がいましたら、見学会に参加してみることで、美味しさを発見してしまうかもしれません。毎日消費している我々にとっては、牛乳の進化を知る機会がほぼありませんが、説明を伺う中で殺菌方法、包材設計、均質方法、生産ラインの工夫によって、一日でも長く、美味しく、安全に、そしてお手頃な価格で提供できる環境が整備されていることを知ることが出来ました。
 さて、インターネット検索を含め、自分の興味あるキーワードから深く物事を知ることが出来る便利な世の中になっております。また、SCCJ活動においても業務に直結したテーマが設定された活動には多くの参加者が集まると聞きます。でも時には、一見業務に直結しない非日常的な行事に参加してみませんか。はじめて訪れる環境では自然と観察力が増します。その観察力と少しの幸運に恵まれれば思いがけない発見に出会える、そんな機会が技術見学会にはあります。本活動をもっとご活用下さい。 
SCCJ広報委員会副委員長/東日本支部総務部会長 前澤大介(癸巳化成㈱)