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ウグイスの糞(ふん) [excrement of bush warbler]

ウグイスが排出した糞を天日乾燥後、紫外線殺菌し粉末状にしたもの.肉食の野鳥であるウグイスは腸の中に非常に強いタンパク質分解酵素をもっており、かつ腸が非常に短いため、タンパク質や脂肪の分解酵素や漂白酵素などが糞に多く含まれたまま排出され、これらが肌のタンパク質汚れや脂肪を溶かし、肌のしみ、そばかすに作用するといわれている.昔からウグイスの糞は、和服の模様抜きやしみ抜きとして使用され、この作業をする染色職人の手の色が一様に白いことから、ウグイスの糞を美白剤として化粧品に使用してきた.平安時代の書物にもウグイスの糞を洗顔料として使用していたとの記録が残っている.製剤化には乾燥させたウグイスの糞にタルクなどの賦形剤を配合して、粉状にしたものが多い.おもに泡立てた石けんや洗顔料に混ぜて使用するが、使用時には独特の臭いがやや感じられる.(三部晶子)

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