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フィルム [film]

樹脂の薄い膜状のもの.厚さ200 μm以上の比較的厚いものをシート、それより薄いものをフィルムとして分類している.原料には一般的に溶融・押出しが可能な熱可塑性樹脂が用いられる.製膜方法は溶液法と溶融法が主流であり、特殊な例としてカレンダー法がある.
(1)溶液法
適当な溶媒で溶液状となった原料樹脂を凝固液中に押し出す凝固法と、ドラムやバンド上に流したのち溶媒を蒸発させて膜状にする流延法がある.凝固法ではセロハンなどが、流延法ではアセテート樹脂やビニロンなどのフィルムが製造される.
(2)溶融法
原料の熱可塑性樹脂を加熱溶融しダイ(口金)から押し出す製法で、ダイの形状からTダイ法とリングダイ法(インフレーション法)がある.Tダイ法は細長いスリットをもつ金型から押し出す手法で、その金型が横から見るとT字形をしていることからこうよばれる.生産性が高く、厚みの均一なフィルムをつくることができる.リングダイ法は円形のダイからチューブ状に樹脂を押し出しそれを膨らませた後、ローラーの間に折り畳んで巻き取る.この方法によれば、Tダイ法では製造困難な幅広のフィルムを安価に製造することができる.
(3)カレンダー法
加熱溶融した樹脂を複数のロールの間を通して製膜する方法で、塩化ビニルシート、フィラーリッチシート(顔料や二酸化チタンなどの無機物を多く含むシート)の製造に限られる.単純に製造したフィルムは原料樹脂の特性や基本的物性から機能的に不十分な場合が少なくない.そこでその欠点を改良するため、単体フィルム(フィルムの構成素材が1種類のみのもの)では延伸をかけたり、2種類以上のフィルムを多層状に押し出し(共押出しフィルム)たり、貼り合わせ(ラミネートフィルム)たりして高機能性を追及している.化粧品には、容器の一部または全体を包むシュリンクフィルムや直接内容物を充填するパウチパック、真空成形によるブリスター包装やレフィル容器など広く用いられている.(佐藤達夫)

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