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プルキンエシフト [Purkinje shift]

明るさが低下するにしたがって視細胞の感度が長波長側にシフトしていく現象をさしていう.網膜上の受光器である錐体*(すいたい)と桿体*(かんたい)は明るさに対する感度が異なる.錐体は明るいところで良好な感度を示すのに対して、桿体は暗いところで良好な感度を示す.錐体のもっとも感度がよい波長は555 nmの黄色であるのに対して、桿体は507 nmの緑色に最大感度を示している.17世紀の欧州におけるレンブラントの絵の色使いは、絵の中の暗い部分の赤はくすみ、緑みを帯びた色に描かれている.この色使いは人間の視覚特性を無意識のうちに感じとっていた結果であると推察されている.(→プルキンエ現象)(大野和久)

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