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マイカ [mica]
雲母ともいう.天然に産する含水ケイ酸アルミニウムカリウムの淡灰色無機粉末である.原石はおもに白雲母と金雲母の2種類が用いられているが、一般に白雲母のほうが含有不純物が少なく広範囲に使用されている.単斜晶系の結晶構造をもち、淡黄色または緑色の六角板状をなして産出し、粉砕時には粒子が薄片状に劈開し、微粒子においても薄片状の形状を保つ.近年では人工的に合成も行われており、人造雲母は、各成分を熱で溶かして合成したもので不純物が少ないのが特徴である.微細な白雲母族の鉱物である絹雲母から採取されたものはセリサイトとして知られていて、微細な結晶片の集合塊でマイカよりも真珠様光沢がある.主要な産地はインド、スリランカ、ブラジル、米国、カナダなどである.薄片状粒子で表面がなめらかであり、また弾性に富むために皮膚への付着性もよいなどの特性を利用して、化粧品では体質顔料として広く使われ、ファンデーション、口紅などのメークアップ化粧品には重要な顔料となっている.(近亮)