LIBRARY ライブラリー

加法混色 [additive color mixture]

光を足し算するような手法で行われる混色のこと.2台のスライドプロジェクターのそれぞれに赤いセロハンと黄色いセロハンをセットして同時にスクリーンに投影すると、スクリーン上で重ね合わされた部分はオレンジ色に見える.赤と青のセロハンを使うと紫色になるが、このオレンジ色や紫色はもとのそれぞれの色よりも明るく見える.舞台やスタジオでの照明によく使われる.加法混色には、このような光を同時に重ね合わせて行う混色のほか、並置加法混色がある.これは異なった色の小さな色点をモザイク状に敷き詰めて、遠目で見ると混色して別の色に見えるというもので、新聞のカラー写真やテレビのブラウン管、いろいろな色の繊維を混ぜて紡いだ糸で織った織物などがこの例である.並置加法混色では混色された色の結果は、それぞれの色が占める面積の割合に応じて平均化された色になる.なお、これら加法混色でつくられるさまざまな色の基本は赤、青紫、緑であり、この3色を加法混色の三原色とよんでいる.(大野和久)

用語検索

索引