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キャンデリラろう [candelilla wax]

メキシコ北西部や米国テキサス州南部などに生育しているタカトウダイ科植物(Euphorbiaceae)の茎から得られるろうを精製したもの.カンデリラろうともよばれる.これらの植物は、温度差が激しく雨量の少ない乾燥地帯といった過酷な自然条件下においてみずからを保護するために、特殊な樹液を分泌するといわれている.成分は生育地、収穫時期などにより変化するが、ヘントリアコンタン(C31H64)などの炭化水素が約50%、脂肪酸のろうエステル類が約30%、遊離アルコール、遊離脂肪酸、樹脂分などからなる.融点が高いため、口紅などのスティック状の製品において、温度耐性、硬度、光沢を向上させる目的で配合される.(小林秀)

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