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再生金属 [reclaimed metal]
金属製品の製造工程において発生する金属の端材や不良品、家庭から排出された金属製の容器を再生したものをいう．おもにスチール缶、アルミニウム缶のリサイクルが盛んに行われており、いずれも溶かしてふたたびスチール、アルミニウムとして再生される．スチール缶は磁石を用いて選別することができるため、ほかの容器に比べてリサイクルしやすいという特徴があり、容器包装リサイクル法で再商品化されているものの中でもっとも再商品化量が多い．スチール缶のスクラップを利用することで、鉄鋼石から鋼材を製造する場合と比べて約75％のエネルギー削減となる．アルミニウムは軽く加工しやすい素材なのでさまざまなところで使用されており、その代表的なものがアルミニウム缶である．アルミニウムは原料となるボーキサイトからアルミニウムの地金を製造するさいに多くの電力を必要とする．しかし、一度製品として使用されたものをリサイクルする場合には、ボーキサイトからつくる場合よりも少ない電力で再生地金にすることができる．このことから、アルミニウム缶のリサイクルもスチール缶と同様に省エネルギーへの貢献度が高いといえる．ふたたびアルミニウム缶にする場合は、再生地金を圧延により薄いアルミニウムの板に加工された後、缶として成形される．再生金属の利用は、資源の節約、廃棄物の低減、エネルギーの消費削減など環境負荷の低減に大きな効果がある．（奥野泰敏、柏木博之）