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酸化防止剤 [antioxidant]

酸化反応を抑制するために添加する化合物.化粧品分野では油脂ろう類、界面活性剤、香料などの原料のうち不飽和結合を有する化合物、なかでも不飽和結合を二つ以上もつ油脂類などは酸化されやすい.これらの原料を配合する場合には、酸化反応の生成物である過酸化脂質などが安全性などの問題を引き起こす原因となりうることから、酸化防止剤の添加は欠かせない.酸化反応の種類としては、大気中の酸素によりラジカル的に進行する自動酸化反応およびオゾンや一重項酸素などによる非ラジカル的酸化反応があるが、化粧品分野ではおもに前者を抑制する必要があると考えられる.ラジカルの発生をおさえるとともに、生成したラジカルをすみやかに捕捉するというメカニズムの酸化防止剤がよく用いられ、代表的な例として、ビタミンE(トコフェロール)類、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)などがあげられる.(中西紀元、西田勇一)

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