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エステル [ester、 esters]

酸とアルコールの脱水反応により得られる化合物.酸としては脂肪酸、多塩基酸など、アルコールとしては低級アルコール高級アルコール、多価アルコール、環状高級アルコールなどが使用され、組合せにより多種多様のエステルが生成される(次頁の表).そのうち化粧品に使用されるエステル類は比較的限られており、油脂に代わる油性原料が用いられている.もっともよく用いられるのは、高級アルコールと高級脂肪酸から合成されるもので、代表的なものとして、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸コレステリル、トリカプリリン、エチルヘキサン酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリルなどがあげられる.化粧品原料としての用途は、皮膚を油膜で保護するエモリエント剤や色素などの溶剤、香料などの保留剤、極性の異なる原料の混和剤、化粧品の粘度、硬さを調節する可塑剤、不透明化剤、光沢付与剤、湿潤剤などがある.(小出倫正)

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