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ルシノール® [4-n-butylresorcinol]

レゾルシンの誘導体で、化学名は4-n-ブチルレゾルシノール(図).“メラニンの生成をおさえしみ・そばかすを防ぐ”効能として有効性が承認された医薬部外品主剤.チロシナーゼはメラニン生成過程の最初の段階でチロシンからドーパへのヒドロキシル化反応と、次の段階であるドーパからドーパキノンへの酸化反応を触媒することから、メラニン生成のキー酵素といわれている.ルシノールはこのチロシナーゼ活性阻害作用を有する.ルシノールのチロシナーゼに対する作用様式は、基質であるドーパとチロシナーゼの活性部位を競合し合う拮抗阻害である.また、メラニン産生過程にかかわる酵素としてはTRP-1という酵素があることがわかっている.これはメラニン生成の中間体であるDHICA(5,6-ジヒドロキシ-2-カルボン酸)を酸化して重合反応の促進にかかわるDHICA 酸化酵素で、ルシノールはこのTRP-1も直接阻害する.(八木栄一郎)

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