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レチノール [retinol]

分子量286.5、ビタミンAアルコール、アクセロフトールともよばれる脂溶性のビタミンAの一つ. 3-デヒドロレチノールをビタミンA2とよぶのに対しビタミンA1とよぶ.ビタミンAにはほかにレチナールやレチノイン酸も含まれるが、レチノールを狭義のビタミンAとよぶことが多い.レチノールはヒトを含む動物体内では合成されず、ニンジンなどの緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンが体内に取り込まれて酵素的に分解されて生じる.肝臓などで貯蔵され、血中のレチノール結合タンパク質と結合して放出され、特定の細胞に輸送される.必要に応じて、細胞内でさらにレチナール、レチノイン酸に代謝され、視覚、聴覚、生殖などの機能保持、皮膚や粘膜などの上皮の維持などの生理作用を発揮する.化粧品でも各種クリーム製剤に配合され継続的に皮膚に塗布することにより、小じわの改善などに有効であることが報告されている.(→ビタミン)(江浜律子)

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