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黒皮症 [melanosis]

顔全体から頬、首にかけて境界不明瞭な網目状の色素沈着があり、紫褐色、あるいは紫灰色調を帯びる現象で、女子に圧倒的に多いため女子顔面黒皮症ともいう.第一次世界大戦直後の1917年にReihlが最初の報告を行ったことから、リール黒皮症と称された.当時、欧州ではかなり頻発していたが、それは戦争のための栄養不良に加え粗悪な原料を用いてつくられた化粧品が原因と考えられていた.現在では、日光露出部に特殊な成分(色素の不純物)が接触アレルゲンとなって起きる色素沈着型接触皮膚炎が国際名称となっている.発症初期には顔が赤くなってきて、かゆみが強く出るなど炎症症状が先行し、結果、表皮基底層にメラニンが増加し色素沈着を生じる.アレルゲンとしては化粧品だけではなく、食物や薬品も考慮しなくてはならないが、疑わしい場合はパッチテストが必要であり、これに陰性のものを選択使用する必要がある.近年はアレルゲンとなりうる成分の使用が著しく減ったため、黒皮症の発生はまれになってきている.(伊福欧二)

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