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サーモグラフィー [thermography]

人や物の表面温度を点でなく面で計測し、表面温度の分布画像として解析・研究する方法.温度撮像法ともいう.表面温度を撮像する装置をサーモグラフ(熱像計)といい、得られた画像をサーモグラムという.サーモグラフィーには、人や物から放射されている赤外線の強さを検出して画像にする赤外線サーモグラフィー、温度によって白濁や透明の液体に変わる性質を有するコレステリック液晶を利用したコンタクトサーモグラフィー、赤外線より長い波長のマイクロ波を計測するマイクロ波サーモグラフィーなどがあるが、医学や工業で幅広く用いられているのは赤外線サーモグラフィーである.撮像は被写体を静止状態にして行うのが基本だが、被写体の動きに追従した撮像もできる.サーモグラフィーは化粧品分野でも有用性の評価手法として用いられており、マッサージによる皮膚表面温度の変化や清涼剤の冷却効果とその持続性、入浴剤の保温効果、デオドラント化粧品の制汗効果などに応用されている.また、顔面のサーモグラムからストレス度を計測することも行われている.(塚田弘行)

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