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ストループテスト [stroop test]

心理的なストレスを負荷する方法の一つ.意味の異なる二つ以上の刺激を提示された場合、単独刺激提示の場合に比べ、反応に遅延が起こるという現象が1935年初めてストループによって報告された.これはストループ効果とよばれる.もっともよく用いられるのは、文字の意味とは異なる色で着色された文字(たとえば、赤色で書かれた“青”の文字)を提示し、着色した色名を答えさせる方法である.この場合、被験者は色と文字という二つの刺激があるにもかかわらず、色のみへの反応を求められるため認知的な葛藤が生じ、これが心理的なストレスとなる.化粧品科学の分野では心理的なストレスが肌への影響、たとえば角層バリア機能回復の遅延への影響を調べる研究などにストレス負荷法として用いられている.ストループテストのほかに、暗算負荷法、騒音負荷法、鏡像描写法などがある.情動的な葛藤の指標となるため、心理学や精神医学の分野で利用されている.最近では刺激の提示が簡単に行えるパソコンソフトも見られる.(柴谷順一)

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