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層板顆粒 [lamellar granule]

ケラチノサイト(表皮角化細胞)のうち顆粒細胞中に認められる顆粒の一つ.ラメラ顆粒、オドランド小体ともいう.約10〜30 nmの球状の顆粒で膜によって包まれており、角層細胞間脂質の前駆体であるリン脂質、グルコシルセラミド、スフィンゴミエリンなどを含む.これらの脂質はラメラ構造を形成しており、電子顕微鏡での観察により層状構造が観察されることから、層板顆粒と名づけられた(図).層板顆粒は、細胞内小器官であるゴルジ体に由来しており、角層細胞間脂質の前駆体のみならず、グルコシダーゼ、ホスファターゼなどの酵素も含んでいる.これらの加水分解酵素は細胞間脂質が角層細胞間に分泌された後の修飾反応に関与して、ラメラ構造の再構築に寄与していると考えられている.(平尾哲二)

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