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ノンメタメリズム [nonmetamerism]

二つの色が光条件が異なる場合でもいつも同じ色に見えること.特定の照明下で二つの色が等しく見えても、光特性が異なる照明下では異なった色に見える現象をメタメリズムという.メタメリズムは二つの色の分光特性が異なることに起因するため、分光反射率がまったく同じであればノンメタメリズムを実現できることになる.皮膚に塗布するファンデーションも分光反射率が皮膚に近いことが理想である.しかし、皮膚の色はヘモグロビンメラニンカロテノイドなどによりつくられ、ファンデーションはおもに赤、黄、黒の酸化鉄により色がつくられることから、まったく同じ分光反射率をもたせることは難しい.また、色のイメージは分光反射率で示される色だけではなく、表面のもつ質感によってもイメージが変わるため、皮膚特有の透明感、きめ、毛穴などの形状、産毛などを考慮し、理想のファンデーションについて考えていく必要がある.(大野和久)

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