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面皰（めんぽう） [comedo]
脂腺性毛包の毛穴に一致した正常皮膚の盛り上がりのこと．にきびの症状の経過過程の一つで、コメドともいう．顔面がもっともできやすく、胸、背の中央部がこれに次いでいる．白にきび（閉鎖面皰）と黒にきび（開放面皰）がある（図）．（1）白にきび（閉鎖面皰）（white head (closed comedo)）毛穴と一致した白く小さい盛り上がりとしてみられるもので、その外観から白にきびあるいは白色面皰という．面皰の内容物が毛包管内にあって毛穴の出口まで達しないため、毛穴が正常状態で閉鎖されているので閉鎖面皰ともよばれる．面皰の中（毛包管）には角化物質が充満し、またアクネ菌も増加している．（2）黒にきび（開放面皰）（black head (open comedo)）面皰の内容物が毛穴の出口まで押し上げられ、毛穴を下から押し広げて毛穴から顔を出しているため、毛穴に一致して黒いかたまりとして見られる面皰である．黒く見えるのは、毛包漏斗部の上皮に残っているメラノサイトからのメラニン色素を含んだケラチノサイト（表皮角化細胞）の重積によることと、毛包管中に数本以上の毛が面皰内容物に埋まっているためである．（北村謙始）