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肌色 [skin color、 face color、 flesh color]

人の肌の色のこと.血液中のヘモグロビン、皮膚組織中のメラニンカロテノイドなどの色素が半透明の皮膚組織に存在し、これらの複合組織における光の吸収、反射状態によって決定される.肌の色はかならずしも均一ではなく、メラニンが偏在した褐色のしみ、そばかす、メラニンが皮膚深部に偏在した青みを帯びた太田母斑などがある.また、肌色は色素による色という概念だけでなく、皮膚表面から分泌される皮脂や汗、あるいは産毛、かさつき、毛穴やしわといった表面形状などによっても異なって見える複雑なものである.一般に、肌色の測色は分光反射率計によって行われる.(→皮膚色)
肌の色素成分(coloring components of skin)
肌の色を決める皮膚内の成分のこと.具体的にはメラニン、ヘモグロビン、ビリルビン、カロテンなどがあげられる.なかでも強く関与するのはメラニンとヘモグロビンである.ヘモグロビンとメラニンの吸収スペクトラムを図に示す.(→総論6.2節)(大野和久、舛田勇二)

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