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インボルクリン [involucrin]

角層細胞コーニファイドエンベロープを構成する主要タンパク質の一つ.基底層では産生されないが、有棘(ゆうきょく)層*の上層以降で産生されるため、ケラチノサイト(表皮角化細胞)の分化の初期段階の指標としてもよく用いられる.インボルクリンは、分子量約68,000の可溶性のタンパク質であるが、角層細胞に至る過程で、トランスグルタミナーゼの働きによってインボルクリンどうし、あるいはその他のタンパク質との間で架橋結合(イソペプチド結合)して、不溶化したコーニファイドエンベロープを形成する.コーニファイドエンベロープの膜構造の中では比較的外側に位置し、タンパク質どうしの架橋だけでなく、脂質による修飾を受けることも知られている(→コーニファイドエンベロープ).(平尾哲二)

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