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角層細胞 [corneocyte、 cornified cell]

角質細胞ともいう.角層を構成する厚さ1mm程度の扁平な細胞で、長径30〜40mm程度の多角形から円形の形態を示す(図).ケラチノサイト(表皮角化細胞)に由来し、顆粒層から角層に移行するさいに核や細胞膜を失い、細胞膜直下に形成されるコーニファイドエンベロープが角層細胞の辺縁となる.角層細胞内には主要な成分であるケラチンが線維を形成して充満し、きわめて強固な細胞構造を構築して外界のさまざまな刺激から皮膚内部を守っている.角層細胞どうしは、細胞間の接着装置であるデスモソーム角層細胞間脂質によって接着しており、容易には分散されない.しかし、角層最外層においてはそれらの接着力が減弱し、角層細胞の剥離が生じる(→角化).健康な皮膚では、角層細胞は垢(あか)となってはがれるので肉眼的には認知されることはない.一方、肌荒れなどのトラブルを生じると角層剥離がスムーズに行われず、角層細胞が塊となって剥離するため、鱗屑(りんせつ)として認識される(→スケーリング).角層細胞の大きさ(角層細胞面積)には部位差があり、一般にはターンオーバーの速い顔面などで小さく、ターンオーバーの遅い体幹などでは大きい.また、加齢に伴うターンオーバーの遅延に伴って角層細胞は大きくなる.この現象を利用して、角層細胞の大きさがターンオーバーの速度をはかる指標として用いられることがある.(平尾哲二)

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