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にきび用剤 [antiacne agent]

にきびを予防したり、悪化させないようにおさえたり、症状を改善したりするために医薬部外品や化粧品に配合する成分.抗にきび剤ともいう.にきび(面皰)は、①過剰な皮脂分泌、②細菌由来リパーゼによる分解、③遊離脂肪酸の生成、④毛嚢の角化亢進、⑤毛漏斗内の角栓形成、といったさまざまな要因が関連して発生するため、各要因に対応した薬剤が組み合わされる場合が多い.成分としては、皮脂の分泌をおさえる皮脂分泌抑制剤、毛穴をふさいでいる角栓を除去するための角層剥離・溶解剤、にきびを刺激して悪化させるにきび桿菌などの皮膚常在菌が増えないようにする殺菌剤、にきびの炎症をおさえる抗炎症剤がある.皮脂抑制剤としてはホルモン類、植物エキスなど、角層剥離・溶解剤としては硫黄、サリチル酸、殺菌剤としては塩化ベンザルコニウム、トリクロサン、抗炎症剤としてはグリチルリチン酸誘導体などが使われる(表).(近亮)

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